風呂場の換気扇からの外気流入 2000年12月03日作成

お風呂に入っていて時々石油バーナーの燃焼の匂いがするときがあって、高気密なのにおかしいなと思っていたのですが、そのまま特に気にせずいました。
寒くなってきて、換気扇のところから湯気が下方向に流れるのが見え、外気が換気扇を通して入り込んでいるのだということがわかりました。
この外気による影響を温度湿度で観察してみたいと思います。

浴室換気扇を気密した場合と通常の場合の変化
12月2日および3日、23時から7時までの15分間隔の温度湿度変化
このグラフは、入浴後バスタブからお湯を抜かず、所定のバスタブのふたをかぶせ、2時間浴室換気扇を稼動させた場合の脱衣所と浴室の温度・湿度を夜間から明け方にかけて記録したグラフです。なお、浴室の扉は閉めて浴室と脱衣所はその扉で仕切られた状態です。
グラフ凡例の「覆い」というのは2時間浴室換気扇稼動後、浴室換気扇にふたをして気密にした状態をさしています。
湿度に関して
外気が入らないように浴室換気扇にふたをした場合、明け方の浴室湿度(黄色)と脱衣所の湿度(水色)の差が大きい。(緑矢印)
外気が入った場合、明け方の浴室湿度(紫)と脱衣所の湿度(茶)の差は少ない。
温度に関して
浴室と脱衣所では浴室のほうが若干温度が高い。
浴室換気扇にふたをした時の方が若干温度が高い。


AZの勝手な考察
@ 浴室換気扇部分から外気が入ってこないことにより、浴室内の温度、湿度とも外気が入る場合に比べ高い状態が維持されている。
A 脱衣所の湿度は浴室に比べ低いものの、換気扇稼動停止から徐々に上がっていることより浴室の扉を閉めた状態でも浴室から流入していると思われる。
B 脱衣所の小窓の結露は換気扇を気密した時の方が少なかった。これは浴室換気扇を気密して浴室温湿度の流入が少ないことにより、気密しなかった場合に比べ脱衣所の湿度は低く、温度が高かったためと思われる。
浴室換気扇の気密化、タイマーの長時間稼動により換気扇を連続稼動しなくても脱衣所の結露が抑えられる期待がもたれる。
C 換気扇が気密されることにより、換気扇を稼動させなかった場合に湿度が高い状態で維持され、浴室に悪い影響もあるのではとも思ってしまいますがどうなのでしょうか。
ただ、入浴中に換気扇越しに外気が入ってくるのが見えるのは高気密・高断熱の家の住人としてはあまり良い光景には見えないのは事実です。
反面、見方を変えると、ここから外気が入り込むくらい気密が高いのかとも見えてきます。
D 外気流入に関して最大の原因は、換気システムによる家内の陰圧化が考えられるとのスモリ工業からの見解でしたが、もちろんそのこともあると思いますが、日によって入り込む風量が違っているような気がしますのでプラスアルファとして風の影響もあるのではと思われます。
いずれにしろスモリ工業でも対応を検討するとのことですので今後の進展をに注目してみたいと思います。


浴室内の温湿度測定位置

高さ90センチの脚立の上に測定器を置きました。
場所的には浴室の中心付近です。
バスタブは所定のふたをしています。
バスタブの中はお湯が入っている状態です。
バーナーは電源をオフにしていますので加温はされていません。

浴室換気扇の位置

浴室換気扇は浴室奥の外に面した部分近くの天井にあります。
普段は換気扇を連続運転して脱衣所の結露を防止していますが、今回、外気流入影響を見るため、換気扇タイマー最長の2時間稼動で実験をしてみました。
換気扇を覆う

換気扇2時間稼動後、ごみ袋とガムテープで換気扇を覆い気密しました。
この状態で温度・湿度の測定を継続しています。
浴室換気扇を気密した時に脱衣所の小窓に写真のような若干の結露が見られました。
(結露部分は黒いガラスふち部分のうっすら白くなったところです。ガラス全体のブツブツしたのはガラス自体が不透明ガラスのためです)
浴室換気扇を気密せず、2時間換気扇稼動の状態ではこれより多くの結露が見られました。
現状では、浴室換気扇の連続稼動がこの結露防止に最大の効果を持っています。

ページトップへ

1階リビング 1階洋室(寝室) 1階トイレ 洗面・脱衣所 2階ホール 屋外 inserted by FC2 system